0.5mmの歪みも許さない
技術と、災害に怯まない
チームワークで、地下鉄の
安全と安心を守る

塚本 博文Tsukamoto Hirofumi
1983年入社

志望動機を教えてください。

学生時代によく電車を利用していたことと、祖父が鉄道従事者だったということもあり、私にとって鉄道は身近な存在でした。また、私自身は兵庫県三田市で生まれ育ったので、大阪は憧れの街。学生時代に勉強した土木の知識を活かして、「あの大都会のインフラを支えることができたらどれほど誇らしいだろう。」そういう思いから、当時の大阪市交通局を志望しました。当時は、今のように先輩社員と接する機会がなかったので、社風などはわからなかったのですが、入社後に同じ学校の先輩も在籍していることを知り、ホッとしたのを覚えています(笑)。

今の業務内容を教えてください。

保線区の仕事は、線路やトンネルなど土木構造物の保守・維持管理をおこなうこと。磨耗したレールやまくらぎを交換したり、トンネルの変状などを定期的に点検してメンテナンスをおこない、悪くなった箇所はもちろん、悪くなる恐れのある箇所の予防保全をおこなうことで、安全運行を支えています。私は入社から保線区一筋。ほぼ全線を担当した経歴は密かな自慢です。現在は区長として、15名の部下の指揮をとり、御堂筋線天王寺〜なかもず間の保線業務にあたっています。マネジメント業務がメインですが、重要な工事では私も現場へ行き、確認業務や若手へのアドバイスをおこなっています。

どんなところにやりがいを
感じますか?

保線区の仕事は、一人で解決できないことが大半で特に、分岐器のレール交換などの夜間工事は、電力や信号など他課とも力を合わせて対応します。地下という限られた空間の中で、大勢の人員が作業にあたる。始発まで、時間との戦いを制するには、チームワークが鍵。同じ目標に向かって仲間と取り組むからこそ、達成した時の充実感もひとしおです。また2018年、未曾有の地震や大型台風で電車が止まった際は、部門の垣根を超えて社員一丸で復旧にあたりました。後日、お客さまから感謝の言葉をいただいたことを複数の部下から聞かされ、自分たちの仕事に誇りを感じました。

自身の成長を実感した仕事を
教えてください。

いちばん思い出深いのは、2006年に開業した今里筋線。軌道担当監督として、何もないトンネルに一から線路を敷きました。新線に線路を敷設する機会はそれほどあるものではないので貴重な経験です。こだわったのは、完成後に維持管理する上での保守軽減。通常、まくらぎを固定するために砕石を用いるところに、今里筋線はコンクリートを使用。そのほうが線路の狂いが少なくなり、保守軽減になるんです。反面、基礎をきちんとつくらなければ狂ったまま固まってしまいます。ベテランのエンジニアたちが、0.5mmのレールのズレも目視で検査して調整し、11.9kmの美しい軌道を描くことができました。

これからの目標を教えてください。

区長としてまずは安全を最優先に、先輩たちから教わった豊富な技術や知識を、しっかりと次の世代へ継承していきたい。一方で、過去と同じことを続けるだけではなく、更に有効な方法があるのでは等、見直しを重ねステップアップも必要だと考えます。前所属のとき、軌道整正を行っても繰り返し変状が発生する特殊な箇所があったのですが、そこだけ本来なら別で使用するはずのパーツを、しかも逆向きに取り付けることで解決しました。そのアイデアを思いついたとき、当時の区長に相談したら「おもしろい、やってみよう」と即決。こうした柔軟な発想や、チャレンジ精神が受け入れられる環境を、私も大切にしていきたいです。

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